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[plamo:34196] glibc 2.38 B2 と libxcrypt パッケージ



加藤です。

現在、Plamo 8.1 の glibc は 2.38 です。

近日中(私が手が空いた時 :-p)に、glibc 2.38 パッケージを B1 -> B2 に
アップデートします。それと同時に、libxcrypt パッケージを追加します。

このとき、glibc のパッケージ更新と同時に libxcrypt パッケージも必ずイ
ンストールしてください。

でないと、glibc パッケージに含まれていたシステムにとって重要なライブラ
リーが glibc に含まれなくなり、libxcrypt パッケージに含まれるようにな
ります。

libxcrypt がないと、PAM を使っている場合、pam のモジュールがライブラリー
を見つけられなくなり、ログインとか su, sudo, パスワード変更などの操作
が一切できなくなります(パッケージを自分で作ったのにやってしまった人で
す ^o^)。

お気をつけください。get_pkginfo だと両方同時にダウンロードやインストー
ルはできるはずですが、ご注意くださいね。

---
いきさつを。

glibc 2.38 で、pam などの認証モジュールから使っている libcrypt がデ
フォルトでビルドされなくなり、2.38 B1 パッケージでは "--enable-crypt"
を付与してビルドしています(パスワードハッシュ生成に使ったりする必須の
ライブラリーですね)。

2023-08-11  KOJIMA Mitsuhiro  <kojima@xxxxxxxxxxx>

        * glibc-2.38({00_base/glibc, 02_devel/libc}-2.38-x86_64-B1.tzst)
        # configure 時に --enable-crypt を指定しないと libcrypt を作らなくなった模様

公式のアナウンスにあるとおり、
https://sourceware.org/glibc/wiki/Release/2.38#Building_libcrypt_is_disabled_by_default
glibc に含まれる libcrypt は将来的には削除される予定です。

この代わりに libxcrypt というライブラリーの開発がされていて、最近はこ
ちらを使うのが主流のようです。
https://github.com/besser82/libxcrypt

このライブラリーに含まれる libcrypt は libcrypt.so.2 となり、glibc に
含まれる libcrypt.so.1 とはバージョンが変わっています。そのため、
libxcrypt には glibc 互換の libcrypt.so.1 も含まれています(別にビルド
が必要だけど)。

そこで glibc 2.38 B2 で "--enable-crypt" を指定せずにパッケージを作成
し、別途 libxcrypt パッケージを新たに作成しました。

ずっと使っていると、こういう変化に気づかないものですね…

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((((    加藤泰文
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