本節では Plamo Linux をインストールした後にまず設定すべきことについて説明 します。
「お勧め」パッケージを使い、各ビデオカード用のサーバと VGA16 用のサーバ
が正しくインストールされていれば、XF86Setup
というグラフィカル
な X ウィンドウ設定用ツール使えます。root でログインし、
XF86Setup
を実行してください。
Plamo Linux の附属のカーネルには PS/2 用のドライバも組みこんでいるので、 PS/2 マウスもそのまま使えるはずです
XF86Setup
は、"mouse"、"video card"、
"display" "others" の 4 種の設定をすることが可能
で、それぞれ適切なものをメニューから選んでください。
設定が終われば "Done" をクリックして終了すると、設定したモー ドで XF86 3.3.2 のサーバが実行され、画面が表示されます。そのままでよけれ ば "OK" を押してその設定を書きこみ、微調整が必要ならば "xvideotune" を選択して、周波数やタイミングを調整してみてく ださい。
このあたりの設定は JF の XF86 に関連する文書
(/usr/doc/JF/XF86.README
)が参考になるでしょう。
システムのインストールと X ウィンドウの設定が終われば、次に、自分自身 を一般ユーザを登録します。root 権限での作業は思わぬミスがシステムの破 壊を招くことがあるので、可能なかぎり root 権限での作業は少なくして、一 般ユーザ権限で使うようにしましょう。
Plamo Linux では adduser
コマンドを改造して、日本語で設定できる
ようにしていますので、ぜひお試しください(残念なことに、実際に新規ユーザ
を登録する useradd コマンドは C のプログラムなので修正していません。その
ため、登録の最後の段階では英語で Full name 等が尋ねられます)
Plamo Linux が元にしているSlackwareでは shadow password を使っているた
め、/etc/passwd や /etc/group のフィールドが多少変更されています。その
ため新しいグループの登録も /usr/sbin/groupadd
コマンドを使っ
てください。/etc/group
を手で修正した場合、そのグループのユー
ザを登録しようとするとエラーになるという例が報告されています。
新規ユーザを登録すると、自動的にそのユーザのホームディレクトリ
に .emacs
や .cshrc
、.fvwmrc
といった環境設定ファ
イルがコピーされ、Mail/
と Sample/
というディレクトリ
が作成されます。
ここでコピーされるのは、私がよく使っている環境設定ファイルのみなので、
それ以外の設定が必要な場合は/etc/template/PJE/home/pje/
にある環
境設定ファイルの例をご利用ください。
いったんログアウトして、新しく登録したユーザでログインし直してみてくださ い。新規ユーザ宛にメールが届いていると思います。このメールは MIME のマル チパートエンコーディングになっているので、X ウィンドウを開き、mule + Mew を使ってメールを読んでみましょう。
これらの例は「お勧めパッケージ」を使ってインストールしていることを前提に していますので、メニュー形式などでインストールした場合、必要なソフトウェ アがインストールされていないことがあるかも知れません。また「お勧めパッケー ジ」でも "minimum" を選んだ場合は必要なソフトがインストール されないため以下の例は適用できません。
"mule -f mew" で Mew を起動すると、Mew が自動的にメールを取
りこんできます。space キーを押して順に見ていきましょう。Mew は自動的に
MIME メールをデコードし、xv
や ghostscript(gv)
を使って
表示してくれます。Linux のロゴやロゴを含むメッセージが表示されれば、xv
と gv(ghostscript)
, gs
は正しく動いています。
次に、Sample/
ディレクトリに移動します。このディレクトリには、
TeX
と xdvi
をテストするためのファイルを用意しました。
"mule texdemo.tex" で texdemo.tex
ファイルを開いて
ください。texdemo.tex
を開くと、自動的に yatex モードになり、
C-c, t, j で TeX のコンパイル、C-c, t, p で xdvi
を使ったプレビュー
などができます。ファイルの指示に従って、texdemo.tex
をコンパイ
ルして dvi ファイルをを作成し、xdvi
を使って表示させてください。
正しく表示できれば、mule
と TeX
、ghostscript
はきちんと動いています。
これらのテストがうまく行けば、Plamo Linux は正しくインストールできている
ようです。mule
で物書きをするなり、ゲームで遊ぶなり(
Plamo Linux の遊び方章参照)、pppconfig
で
PPP の設定をして(
PPP の設定章参照)インター
ネットへ乗りだすなり、お好みのスタイルでお使いください。